前回は職業倫理的なお話になりました。
今回は、スタートラインに立つための適性について。
まず、国土交通省のホームページに、令和2年の不動産鑑定士試験の合格者の
属性が載っておりますが、平均年齢が32.8歳。
私が合格した年の平均年齢が34.8歳で、そのとき私は35歳でした。
同業者をみてみますと、学生時代に合格して、新卒でこの業界に入ってきた人など皆無です。
これは福岡のお話ですので、東京ではまた事情が違うかも知れません。
少なくとも私の周辺はおおかた転職組。それも一念発起型の転職組が多いです。
「この仕事はおもしろいねえ。人生一発逆転できるもんね」
とおっしゃった同業者がいますが、まさにそんな資格です。
そもそも私も学生時代、不動産鑑定士なんて資格、知りませんでした。
ですから、みなさん経歴もバラバラ。
そんなわけで、気合の入った方が多いです。
試験制度をみても、税理士試験なんかだと、コツコツと何年も時間をかけて合格科目を積み重ねることができますので、やっぱりコツコツ型の方が多い。
一方、不動産鑑定士は真夏に3日続けて論文を書き続けなければなりません。
必然的にコツコツ型よりも「爆発型」が合格します。
だけど、実務では、けっこうコツコツ型の資質が求められます。