いちおう不動産鑑定士という職業を認識してくださっている方でも、
不動産鑑定士は土地の価格を決める人、という見方が多いように感じます。
でも、民法86条にも「土地及びその定着物は、不動産とする」と定義されているように、建物も不動産なのです。
ひとつには、不動産鑑定士にお仕事を依頼してくださるクライアントの中に、建設業者さんや土木業者さんが多いせいかも知れません。
えっ、なぜ建設業者さんが不動産鑑定士に依頼を?
と思われるかも知れませんが、建設業者さんや土木業者さんは、わりと多角的にご商売をされていることが多く、特に不動産賃貸業をされていることが多いです。
そんなわけで、専門家である不動産鑑定士より建物に詳しいクライアントや、土木工事に詳しいクライアントに与することとなります。
とはいうものの、たとえば建物の価格ひとつとっても、理屈の世界ではいろいろな考え方があって、実際に建物を建てておられる方とはまた違った論点がありますので、われわれが引け目を感じることはないんですけど、わりと素人扱いされることが多いように感じます。