今回は、不動産の評価に関するお話を。
専門家が専門のお話をすると、たいていの場合マニアック過ぎて、誰もついてきてくれなくなるので、できる限り嚙み砕いて。
よく、幹線道路沿いに、ドラッグストアとか牛丼屋さんとかコンビニとか、とにかく広い敷地に広い駐車場を備えた郊外型のお店がありますね。
いわゆるロードサイド店舗というものです。
出店する側になって考えてみてください。
土地が広大なもので、土地を買って出店しようとしたら、莫大な資金が必要になりますね。
そこで、土地を貸してくれる地主さんはいないか、と探すわけです。
次に、地主さんの側になって考えてみてください。
土地を貸してくれ、と言ってこられても、借地権を設定されたら、二度と自分では使えない土地になってしまいます。
かと言って、空き地のまま放置していると、固定資産税がかかって仕方ない。その他、草刈りも必要だし、不法投棄対策もしないといけない。
なんとかいい方法はないものか。
という場面で登場するのが「事業用定期借地」というものです。
これ、土地を貸しても、必ず10年~50年の間に、更地になって返ってくる借地契約なんです。
もともとは10年~20年だったのですが、こういうロードサイド店舗だけでなく、大型のショッピングセンターなどにも使うので、上限が20年では短い、ということで、10~50年となったのです。
しかも、上限が20年だったら、税制上の減価償却が終わらないうちに建物を壊さないといけなくなりますもの。
ロードサイド店舗はいいんです。
もともと、そんなに高い建築費がかかるような建物を建てるわけでもありませんし、その立地条件で商売をするのがよいか悪いか、存続か撤退か、素早く判断しないといけないからです。
書き始めると、まだまだ結論にたどり着かなさそうですので、次回につづきます。