不動産鑑定士の仕事は、
「不動産の価格を求めること」ではなく、
「その価格が適正であることを誰かに示すこと」であると、
以前より主張しておりますが、もちろん専門家ですので、不動産の適正価格を求めることはできます。
それは不動産鑑定士が出せる価格ということで、市場が沸き立っている状況で、不動産鑑定評価もいっしょに沸き立ってはバブルの再来ですので、分かっているけど書けない価格というものもあります。
そこで無理をしてしまうと懲戒ということになり、結局は不動産鑑定士という資格の信頼を揺るがすことになりますので、そこは厳しく自分を律しないといけないところです。
不動産鑑定士の中には、仲介業と兼業している方も多いですが、お話を聞いておりますと、鑑定と仲介は別の仕事だと割り切っている、という方が多いように思います。
ところで、不動産鑑定士を専業で営んでいる者にとって最大の弱点、それは、
「情報が遅い」
ことです。
と言っても、周回遅れ、ということはありませんが、やはり生の不動産を扱っておられる不動産業者さんがリアルタイムの情報を常に更新しているのに対して、不動産鑑定士は業者さんから情報を仕入れますので、ワンテンポ遅れます。
いつも取材をさせていただいている不動産業者さま、有用な情報を惜しみなくご提供いただきまして、たいへん感謝しております。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。