不動産鑑定士の自由研究

不動産鑑定士という職業の認知度アップに貢献したい

不動産鑑定士業界のテーマ あるべき価格か ある価格か 2

前回は、不動産鑑定士がつける公示地価が、特に地価上昇局面において、市場における実勢価格を反映していないのではないか、という意見があるということについて、現状をご紹介しました。

 

ここからは私見になります。

 

そもそも、不動産市場というのは、情報の非対称性が著しい分野です。

少数の「分かっている人」が大多数の「よく分からない人」に家を売っているのが現状です。

 

そして、大多数の「よく分からない人」が「ある価格」を知らないのは、不動産鑑定士がきちんと公示しないからではなく、地価情報の管理体制の問題ではないかと思うのです。

たとえば、国土交通省は数年前から、情報をオープンにする目的で、不動産取引価格情報を公表しています。

(「土地総合情報システム」で検索してみてください)

外国では、すべての不動産取引価格をオープンな情報として取り扱っている国もあります(具体的には、登記簿に記載するなど)。

 

※参考 

https://mitomi-estate.com/system_real-estate-industry/real-estate_price/actual-price-closed/

 

しかし、最近は不動産テックなどという分野が発達してきました。

将来的に、不動産の価格は、市場の動きを追いかけて、AIが自動で査定してくれるらしいです。

 

まだまだ長くなりそうですので、次回につづきます。