不動産鑑定士は、士業の中でも恵まれておりまして、要件を満たせば、公的評価と言われる、いわゆる公的機関からのご依頼を受けることができます。
もちろん専門家の仕事として受けるわけですから、それなりに専門的な知識や技術が必要となってまいりますので、誰でもできる、というわけにはいきませんが、それでもゼロから営業をして仕事を受注しないと収入がない、という他の士業の方と比べると、ずいぶん恵まれております。
ここでいう公的評価とは、
〇地価公示
〇地価調査
〇相続税評価
〇固定資産税評価
このうち、地価公示と地価調査はセットみたいなものですので、大きく分けて3種類です。
また、固定資産税評価は3年に1度ですが、ほかは毎年やってきます。
裁判所の競売評価を公的評価に含む方もおられますが、厳密にいうと競売評価は鑑定評価ではありませんし、評価人をしている不動産鑑定士はきわめて少数ですので、ここには含みません。
公的評価の報酬は、実は都道府県によってバラバラです。
不動産鑑定士が少ない地方部に行きますと、この公的評価だけで十分にやっていけるでしょうし、都市部では不動産鑑定士の数が多い分、ひとりあたりが担当する評価地点が少なくなりますので、食べていけるほどには稼げません。
地価公示を担当している不動産鑑定士の名簿は、国土交通省のHPで公表されておりますので、ご興味のある方はご確認ください。
こんな少人数でやっているわけです。
日本中のいたるところにチャンスが転がっているのも、不動産鑑定士という仕事の魅力かも知れません。