不動産鑑定士の自由研究

不動産鑑定士という職業の認知度アップに貢献したい

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

地価公示と相続税路線価

前回、地価公示について書きました。 日々変動する土地価格を定点観測するのが地価公示で、毎年1月1日時点の価格が、3月下旬に発表されます。 7月になりますと、相続税路線価が発表されます。 このときにも、地価が上がったとか下がったとか、新聞に載ります…

令和3年 地価公示が発表されました

土地の価格は日々変動しています。 そこで、年に一度、1月1日時点の土地の価格を定点観測していくのが地価公示です。 例年3月下旬に発表されます。 今年は地価が下落に転じたと報じられました。 でも、あくまで平均変動率です。 ここ福岡県の地価は上昇とい…

水の上の建物 とある町の風景

私、もう、こういう建物を見ると興奮が止まりません。 いちおう、場所とか特定されるとまずいのかな。 九州の、とある町の風景としておきます。 水の上の建物

不動産鑑定士の発信力

不動産鑑定士の認知度が低いのです。 一般の方で、弁護士や税理士という職業を知らない人はいないでしょう。 士業仲間の中で、公認会計士や司法書士という職業を知らない人はいないでしょう。 ところが、たとえば、これから資格を取得しようと意気込んだ学生…

限定価格とは 相続税評価における貸宅地

以前、相続税評価上の底地(貸宅地)の評価はおかしい と申し上げまして、その中で使いました「限定価格」という概念を説明させていただきます。 これは不動産鑑定評価基準に記載されている概念でして、 「限定価格とは、市場性を有する不動産について、不動…

底地(貸宅地)の価格

最近、借地権とか底地とかのことを書いておりますので、 その流れで、底地の価格について。 底地というのは、借地権が付着している土地の所有権部分のことです。 相続税評価では貸宅地と呼ばれます。 底地=貸宅地。 同じものを指すのに、用語がふたつあると…

借地権と借地権価格

借地権と借地権価格は同義ではありません。 借地権というのは、借地借家法で規定されています。 建物を建てるために土地を借りたら、発生する権利です。 一方、借地権価格というのは、その権利の対価です。 ですから、その権利に経済価値がなければ、発生し…

相談事例 借りている土地を買い取りたいと言ってきた(底地の併合?)

底地の併合などという専門用語を使ってしまいました。 (正確には借地権がありませんので、底地の併合ではありません) 事例のご紹介です。 こんなご相談がありました。 土地の所有者Aさんは、建設業者Bさんに、資材置き場などに使うための土地を貸していま…

任意売却と不動産鑑定士のハンコ

不動産をキャッシュで買える人はなかなかいません。 そんなとき、ローンを組みます。 カタカナで表記すると軽やかな響きですが、要するに「借金」です。 この借金の返済が滞ると、お金を貸している側は、不動産をお金に換えて、貸倒れのないようにします。 …

弁護士の頭脳

少し前に出た本ですが、「弁護士の格差」という本を読んでいるところですので、弁護士さんのお話に触れてみたいと思います。旧試験では合格率が1~2%の超難関試験だったけれども、 試験制度が変わってからの合格率は20%を超えていて、 新制度での合格者の…

不動産鑑定士の業務 私の得意分野

先に書きましたように、不動産鑑定士の業務は浮世離れしていて、 一般のお客様と触れ合う機会が少ないのですが、 業務を並べてみると、意外と幅が広いことがお分かりいただけるかと思います。 少し古い話になりますが、 東京都が尖閣諸島を買い取るにあたっ…

水の上の建物 旦過市場

今日は、私が心惹かれる不動産をご紹介したいと思います。 なぜか、水の上の建物が好きです。 こちら、北九州市の旦過市場を裏側から見たところです。 もうすぐ、再開発が行われるので、貴重な思い出になるかもです。 これからも、不動産おたくとして、いろ…

不動産鑑定士の業務 総論

ところで、不動産鑑定士はどんな仕事をしているのか。 以下、どんな場面で不動産鑑定士が登場しているのか、列挙していきます。 具体的な内容につきましては、おいおいご説明させていただきます。 〇地価公示・地価調査・相続税路線価評価・固定資産税評価 …

不動産鑑定士に向いている人 その3

不動産鑑定士というのは資格業ですから、まずスタートラインに立つには 試験に合格しなくてはなりません。 でも、資格業は、言ってみれば「生涯現役」。 合格はあくまでスタートです。 その先には、長い不動産鑑定士人生が待っています。 まず、この仕事をし…

不動産鑑定士に向いている人 その2

前回は職業倫理的なお話になりました。 今回は、スタートラインに立つための適性について。 まず、国土交通省のホームページに、令和2年の不動産鑑定士試験の合格者の 属性が載っておりますが、平均年齢が32.8歳。 私が合格した年の平均年齢が34.8歳で、その…

不動産鑑定士に向いている人 その1

どんな人が不動産鑑定士になっているのか。 どんな人が不動産鑑定士に向いているのか。 まず、大きく分類しますと、不動産鑑定士はサービス業ですので、 世のため人のため、社会の役に立ちたい、という思いが必要です。 少なくとも、そんなにワリのいい仕事…

不動産鑑定士試験 体験談

不動産鑑定士になるには、試験に合格しなければなりません。 いちおう難関試験ということになっているようです。 わりと最近、試験制度が新しくなって、公認会計士試験によく似ています。 というより、不動産鑑定士試験が公認会計士試験に寄せたんですよね。…

かつて三大国家資格のひとつであった不動産鑑定士

三大国家資格という言葉があるらしいです。 今はすっかりマイナー資格ですが、 その昔、不動産鑑定士も三大国家資格のひとつに数えられていたようです。 最近、三大国家資格に不動産鑑定士を含めてお話しになるのは、 同業者、すなわち不動産鑑定士の方ばか…

マイナー国家資格 不動産鑑定士

不動産鑑定士がマイナーである原因のひとつが、その人数の少なさです。 ほかの士業と比較してみます。 〇弁護士 約4.1万人(2019弁護士白書 日本弁護士連合会HPより) 〇税理士 約7.9万人(R3.1 日本税理士会連合会HPより) 〇司法書士 約2.3万人(2020.4 日…

不動産鑑定士という職業

不動産鑑定士という職業をご存じでしょうか。 大半の方が、そんな職業、初めて聞いた、とおっしゃるでしょう。 聞いたことがある、という方も、これまで生きてきた中で、不動産鑑定士に会ったことがある、という方は少ないでしょう。 私はそんな、不動産鑑定…