不動産鑑定士の自由研究

不動産鑑定士という職業の認知度アップに貢献したい

弁護士さんと不動産鑑定士

民法改正 越境した枝

私が民法を勉強してきた中では、 越境してきた枝は、所有者に切らせる 越境してきた根は、自ら切ることができる と習いましたが、民法改正により、令和5年4月1日からは、隣地から越境してきた枝は、切除を催告したにもかかわらず相当期間内に切除しないとき…

貸地の造成費の取扱い

相当にマニアックな論点ですが、実務上よくあるケースについてご紹介させてください。 いわゆる造成前宅地(造成すればすぐに宅地として利用可能な土地のことで、宅地地域内の現況農地をイメージしていただければ。たとえば、農地地域の中にバイパス道路が開…

評価事例 家賃の増額請求交渉

改めて感じること。 それは、不動産鑑定士のアピール不足です。 開業してみて、サラリーマンの頃より、いろいろな方と触れ合う機会が増えて、改めて感じます。 そもそも、このブログを始めた目的は、不動産鑑定士の認知度アップに貢献すること、でした。 今…

評価事例 遺産分割協議の参考として

遺産分割のお話し合いの真っ只中におられる代理人弁護士さんからのご依頼です。 主な相続財産は、不動産がふたつ。 相続人は(熟年の)お子さまがふたり。 ひとつが自宅で、ひとつがアパート。 あまり具体的なことは言えませんが、相続人のうちのひとりが自…

相談案件 立退料の算定

建物の賃借人の方からのご相談でした。 家主から立退きを求められているが、提示された立退料に納得がいかないので、立退料を鑑定評価してほしい、と。 ところが、不動産鑑定士が鑑定評価を行う際のルールブックである不動産鑑定評価基準には、立退料の求め…

任意売却と不動産鑑定士のハンコ

不動産をキャッシュで買える人はなかなかいません。 そんなとき、ローンを組みます。 カタカナで表記すると軽やかな響きですが、要するに「借金」です。 この借金の返済が滞ると、お金を貸している側は、不動産をお金に換えて、貸倒れのないようにします。 …

弁護士の頭脳

少し前に出た本ですが、「弁護士の格差」という本を読んでいるところですので、弁護士さんのお話に触れてみたいと思います。旧試験では合格率が1~2%の超難関試験だったけれども、 試験制度が変わってからの合格率は20%を超えていて、 新制度での合格者の…