不動産鑑定士の自由研究

不動産鑑定士という職業の認知度アップに貢献したい

不動産鑑定士試験 体験談

不動産鑑定士になるには、試験に合格しなければなりません。

いちおう難関試験ということになっているようです。

わりと最近、試験制度が新しくなって、公認会計士試験によく似ています。

というより、不動産鑑定士試験が公認会計士試験に寄せたんですよね。

 

不動産鑑定士試験ですと、まず、5月に「短答式」というマークシートの試験を受けます。これに合格すると、その年、翌年、翌々年の3回は「論文式」を受験できます。

マークシートと思って侮ることはできません。けっこう難しいです。

科目は「行政法規」と「不動産鑑定理論」の2科目ですので、公認会計士試験よりは楽かもしれません。

 

そして、8月の「論文式」です。2時間ずつ6コマの試験です。連続3日にわたって行われます。これも公認会計士試験と同じですね。

不動産鑑定士試験の論文式は「民法」「経済学」「会計学」「不動産鑑定理論×2」そして「演習」すなわち、試験時間の間に評価書を書く試験です。

この論文式が本気で難しい。

夏真っ盛り、罫線が引かれただけの何枚もの紙に、3日間ひたすら文字を埋めていくのは、神様だか仏様だかに、これまでの人生を問われているような、荘厳な気持ちになるものです。

 

論文式は、試験会場が東京・大阪・福岡の3か所しかありません。

私は福岡に住んでいるので恵まれていますが、試験会場には大きなスーツケースを持ち込む人が大勢います。

 

国土交通省発表の令和2年試験は、受験者数764人に対して合格者数135人ですから、単純に割りますと約18%の合格率となりますが、試験会場に行くと空席が目立つことに気づくと思います。実は、申込者数は1,160人ですから、割りますと約12%。どちらの数字を合格率というのか分かりませんけど、なかなか難関です。

 

いちど短答式に合格すると、論文式の受験資格を3回分もらえるんでしたね。この3回のうちに論文式に通らないことを、業界では「三振」と呼びます。

私も一度、三振しました。2打席目の合格です。