不動産鑑定士の自由研究

不動産鑑定士という職業の認知度アップに貢献したい

相続土地国庫帰属制度 2件承認

昨日の新聞に載っていた記事からです。

 

相続した土地を国庫に帰属させることができる、いわゆる相続土地国庫帰属制度は、本年令和5年4月27日に始まった制度ですが、手続きや要件が厳しいという噂でした。

 

この制度が始まってから8月末までの段階で885件の申請があったようですが、このたびそのうち2件が承認された、というニュースです。

 

法務局のホームページを確認しますと、

「申請の段階で却下される土地」

「不承認となる土地」

が例示されており、土壌汚染がある土地や境界が明らかでない土地は「却下」、勾配や崖がある土地は「不承認」になります。

 

要するに、相続人がいらないと思うような土地は、国もいらない、ということのようです。

 

よくまとめられた政府広報のホームページはこちらです。

 

www.gov-online.go.jp

 

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R5 地価調査が発表されました

毎年、この時期に発表される地価調査。

地価公示と半年ちがいの各年7/1時点の地価を定点観測する制度です。

 

福岡県は相変わらず好調という結果になっております。

都道府県別でみると、商業地の平均変動率は全国1位。住宅地と工業地が全国2位。

 

割安感のあるオフィス用地とマンション用地が地価上昇を支えている、ということです。

また、西鉄天神大牟田線に開業予定の新駅「桜並木」駅周辺がテレビのニュースで取り上げられていました。

 

全国的にみると、顕著な地価上昇率を示しているのは、住宅地、商業地ともに北海道と熊本県の一部の地点。

これらの地点は、北海道ですと「Rapidus」、熊本県ですと「TSMC」の影響を受けているようです。

 

ただ、東京カンテイの上席主任研究員のコメントを見てみますと、コロナの5類移行やインバウンドの影響に触れながらも、「上がりすぎ」「地価の動きと実体経済とのかい離」という言葉も散見され、不動産鑑定士として地価をつける難しさを感じざるを得ません。

 

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アサヒビール博多工場跡地利用に関するニュース

以前、アサヒビール博多工場の移転が決まったときに、以下のような記事を書いたのですが、今回は、その跡地の一部が学校用地として確保されるよう、福岡市がアサヒビールに要望した、というニュースです。

 

hudousankanteishi.hatenablog.jp

 

福岡県内でも小中学校が統合などにより廃校になるケースが増えております。

特に近年では、筑豊地方に目立つ気がしますが、福岡市中心部でも、簀子小学校と大名小学校が舞鶴小学校に統合されました。

 

一方で、九州大学伊都キャンパス周辺地区では、市街化が急激に進行し、西都北小学校が新設されました。

 

アサヒビール博多工場の近隣では、青果市場跡地に開業した「ららぽーと福岡」の周辺エリアでマンションの建設ラッシュがみられ、児童数が増加したことから、小中学校の新設が求められているようです。

 

学校の新設には広大な用地が必要となることから、アサヒビール工場跡地の利用方法として適切であると考えられます。

アサヒビールとしては、跡地活用を未定としていますが、おそらく順調に学校が新設されるのではないかと思われます。

 

学校の新設ということは、周辺地域で子育て世帯が急増しているということで、廃校ということは、その逆であるということの指標になると考えられます。

つまり、学校の新設=顕著に元気な街、ということができるかと思います。

何かのご参考になれば幸いです。

 

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R5 不動産鑑定士試験 論文式の試験問題

八月に入り、お盆前になりますと、不動産鑑定士試験の論文式試験です。

今年も、三日間にわたって、おつかれさまでした。

税理士試験も同じ日程でしたね。

公認会計士試験の論文式はお盆明けの三日間。

 

私が合格したことのある資格試験で申しますと、行政書士試験と宅建試験は秋に実施されています。

 

さて、国交省のホームページに、今年の試験問題が掲載されておりましたので、私もチラッと見てみました。

 

www.mlit.go.jp

 

改めてじっくり見ようとは思うのですが、とりあえず所感を。

 

鑑定理論につきましては、きちんと時間をかけて受験勉強をした受験生が合格しやすい出題になっているのかなあという印象でした。

何を書かなければならないのか、という点は、小問に分けて出題されており、親切に誘導してくれているので、きちんと暗記しておけば点数が取れる内容かと思いました。

 

なお、親切なことに、国交省のホームページには、問題だけでなく、本番で使う回答用紙も掲載されておりますので、次回の受験をお考えの方は、回答用紙もダウンロードして使うようにすると、本番で戸惑うこともないかと思います。

(罫線だけの回答用紙ですが、あらかじめ体裁を知っておくことをオススメします)

 

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研修会の講師をしました

このたび、不動産鑑定士協会は税理士会との交流を図るため、研修会を行ったのですが、私も講師として参加してまいりました。

同業者が半分、税理士さんが半分という、微妙な配分の聴講者を前に話をするのは、とてつもなく緊張しました。

研修会のもよう

講師が私です。

 

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R5相続税路線価が発表されました

今年も相続税路線価が発表されました。

 

昨年との比較で、上昇している都道府県、下落している都道府県を見てまいりますと、「二極化」という、最近よく使われるワードで解説が可能なのかと思います。

 

九州では、県単位でみると福岡県が突出しておりますが、ピンポイントで最もインパクトがあるのは、TSMC関連の影響を強く受けた熊本県の一部地域と言えるでしょう。

 

とは言うものの、この相続税路線価は例年7月に発表されますが、価格判定の基準日は、1月1日時点ですので、公的な地価指標という意味では、地価公示(例年3月発表)よりだいぶ遅れた情報ということになります。

 

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専団連という最強専門職団体の無料相談会

無料相談会 案内

 

久しぶりの更新となってしまいました。

先週の土曜日、無料相談会に行ってまいりました。

専団連とは、専門職団体連絡協議会の略で、福岡県では、

社会保険労務士

弁理士

中小企業診断士

・弁護士

公認会計士

・税理士

司法書士

土地家屋調査士

不動産鑑定士

行政書士

の各業界団体で構成されております。

 

この連合体で無料相談会を行うのです。

強力なチームで相談に応じますので、どの専門家に相談したらよいか分からない方、お悩み事が複雑な方などに、とっても優しい相談会となっております。

 

あまり知られていない無料相談会ですが、お困り事がおありの方は、いちど足を運ぶ価値がある相談会かと思います。

 

ちなみに、やっぱり弁護士さんが最もご活躍でした。

不動産鑑定士への相談は例年少なめですので、私は運営委員と相談員を兼職しておりました。

 

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