不動産鑑定士の自由研究

不動産鑑定士という職業の認知度アップに貢献したい

帯状地の宅地利用

勝手に写真を載せてよいものか迷いましたが、人通りの多い通り沿いにある店舗ですので、周知の事実ということで。 こういう土地利用を見ると、ワクワクします。 https://t-kantei.sakura.ne.jp

不動産投資家調査という秀逸な資料

業界最大手の一般財団法人日本不動産研究所が半年に一度公表している「不動産投資家調査」という資料が秀逸ですので、ご紹介したいと思います。 最新号である第46回分が、昨日、公表されております。 最新号は、日本不動産研究所のHPから閲覧することが…

貸地の造成費の取扱い

相当にマニアックな論点ですが、実務上よくあるケースについてご紹介させてください。 いわゆる造成前宅地(造成すればすぐに宅地として利用可能な土地のことで、宅地地域内の現況農地をイメージしていただければ。たとえば、農地地域の中にバイパス道路が開…

令和4年不動産鑑定士試験短答式(不動産の鑑定評価に関する理論)を解いてみました

31/40 (正答率77.5%) いちおう合格点をクリアしましたが、資格者として恥ずかしい数字になってしまいました。 これでも、受験生だったときは3問しか間違えなかったのですけど、やはり不断の努力が必要だと感じたしだいです。 実務家として、還…

本日 短答式試験

本日は、不動産鑑定士試験(短答式)でした。 受験生のみなさん、おつかれさまでした。 改めて受験案内を見てみますと、試験会場は東京が2箇所、そのほか、 ・札幌 ・仙台 ・新潟 ・名古屋 ・大阪 ・広島 ・高松 ・福岡 ・那覇 ですから、たとえば福岡会場で…

評価事例 家賃の増額請求交渉

改めて感じること。 それは、不動産鑑定士のアピール不足です。 開業してみて、サラリーマンの頃より、いろいろな方と触れ合う機会が増えて、改めて感じます。 そもそも、このブログを始めた目的は、不動産鑑定士の認知度アップに貢献すること、でした。 今…

今年も不動産鑑定士試験(短答式)が迫ってきました

ほかにも書きたいことはたくさんあるのですが、取り急ぎ、今年も迫ってきた不動産鑑定士試験(短答式)について。 今年の短答式の試験は5/15(日)ということで、受験される方は今が追い込みの時期かと思います。 特に、働きながら受験される方にとって、こ…

不動産鑑定士の継続研修について

本日、日曜日ですが、事務所に来ています。 何をしているかと申しますと、不動産鑑定士協会が提供してくれる研修をeラーニングで受講しているのです。 いま受講しているのは、個人情報保護法の改正について、です。 不動産鑑定士になりますと、毎年、15単位…

独立開業しました

2022年4月1日 独立開業しました。 さまざまな手続きに追われています。 ゆっくりブログを書く時間がとれません。 少し古いデータになりますが、国土交通省によりますと、平成29年1月1日時点におきまして、 不動産鑑定士・不動産鑑定士補 9,532人 不動産鑑定…

令和4年 地価公示が発表されました

毎年、1月1日時点の地価を定点観測する地価公示。 今年も発表されました。 だいたい3月下旬に発表される流れになっております。 テレビや報道などでは、昨年より上がったとか下がったとか、変動率が話題になります。 地価公示のために土地の価格を評価するの…

いよいよ独立開業です

久しぶりの更新になります。 さぼっていたわけではなく、本当に忙しいのです。 と言うのも、実は今月末で会社を辞め、4月1日をもちまして独立開業することとなり、その準備に追われております。 開業準備をリアルタイムでお伝えできればと思っておりました…

雑誌の紹介です

士業として、やはり気になるところですので、私も読んでいるところです。 内容はネタバレになりますので書けませんし、私も読み進めている最中です。 税務をされている方はお忙しいと思いますが、確定申告が終わってからでも、パラっと目を通されてはいかが…

ノース天神 ミーナ天神 統合

ビッグバンで激変中の福岡天神地区に新たな計画です。 ノース天神とミーナ天神が大規模改修の上、統合するようです。 ビッグバンを活用した建て替えも検討されたようですが、大規模改修での対応になったようです。 ノース天神の前身はショッパーズプラザ福岡…

合理的推定という業界用語

合理的推定という都合のいい言葉があります。 不動産鑑定士なら、一度は使ったことがある言葉ではないでしょうか。 要するに、事実は分からないんだけれども、なんだかんだと理由をつけて、事実であったかのように話を進めてしまうことです。 そもそも不動産…

意外と不動産鑑定士に必要な能力

ずいぶん前に、不動産鑑定士試験の受験生向けに書いた記事を、思いのほかお読みいただいているようですので、久しぶりに受験生向けの記事を書いてみたいと思います。 不動産鑑定士に向いている人、というテーマで書いたこととは違う、意外と不動産鑑定士に求…

野菜工場は農地か

野菜工場という言葉があるのかどうか分かりませんが、一般的には植物工場と呼ばれているのかな。 一度は書きたいと思っていたネタですが、書くのを忘れておりました。 分かりやすく「野菜工場」と呼びましたが、要するに、野菜を栽培する工場のことです。モ…

不動産鑑定士の裏事情 公的評価

不動産鑑定士は、士業の中でも恵まれておりまして、要件を満たせば、公的評価と言われる、いわゆる公的機関からのご依頼を受けることができます。 もちろん専門家の仕事として受けるわけですから、それなりに専門的な知識や技術が必要となってまいりますので…

水の上の建物 IN岡山

正確には建物ではなく、構築物ですね。 水の上の構築物1 水の上の構築物2 合理的な土地利用だと思います。 ゴミの集積場を水路の上に設置するケースは珍しくないと思いますが、規模が大きくなると、それなりに興奮します。

メタバースの土地取引が熱いらしい

もはや私の理解を超えているのですが、仮想世界での土地取引が過熱しているという記事を読みました。 私の中では、仮想世界に土地がある、という状態が既にバブルなのですが、その価格が高騰していると聞くと、バブリーな市場環境であると感じざるを得ません…

投資用不動産としての底地

底地について、別の角度からのアプローチです。 近年、Jリートの投資対象に、底地というアセットタイプが増えています。 詳しくは、 http://www.tmaxv.co.jp/assets/upload/report/2021/pdf2021_1122.pdf 前回お話しましたように、「底地の利回り」という場…

底地の利回りについて

同業者から相談された案件です。 相当にマニアックな内容です。あらかじめ、ご了承ください。 相談内容は、 前任者が底地の鑑定評価書を残して退職した。 同一の不動産を再評価してほしいという依頼が来ている。 前任者が書いた評価書の中に、 2.5%と6.0%…

九州の経済規模

先日、研修会に参加したというお話をしましたが、その後、業務多忙につき更新が滞っておりました。 研修会では、興味深いお話をたくさん聞くことができましたので、ご紹介したい内容もたくさんあるのですが、なかなか更新が追いつきません。 そのうち、時間…

法定耐用年数という言葉のチョイス

先日、研修会に出席したという話を書きましたが、その中で感銘を受けたお話をひとつ。 法定耐用年数と言われると、償却資産、たとえば建物の寿命があらかじめ定められているような響きです。 しかも、それを法で定めるなんて。 いかにも、その年数以上は使用…

研修会でした

こちら福岡では、九州・沖縄不動産鑑定士協会連合会(九鑑連)主催の研修会でした。 これは不動産鑑定士向けの研修会で、二日間ぶっ続けの、なかなかハードな会なのですが、不動産鑑定士は継続研修と申しまして、年間15単位の研修を受けなければなりません。…

評価事例 退職金を不動産で支給する場合

不動産鑑定評価の本質は、不動産の経済価値を「誰かに示すため」であると書いたことがありますが、退職金を不動産で現物支給する場合など、不動産鑑定評価の出番となります。 現金で2千万円の退職金を支給するなら、誰が見たって2千万円の退職金です。 でも…

令和3年不動産鑑定士試験 合格発表がありました

まず、合格された方、おめでとうございます。 これまでの道のりはたいへんだったことでしょう。 だけれども、資格者は、互いに何も言わなくても、同じ苦労を乗り越えてきた、という点において、同志としての連帯を感じています。 おそらく、業界に一定数いる…

不動産鑑定士業界における選択的夫婦別性

今回は不動産から少し離れた話題ですので、不動産マニアのご期待には添えないと思います。 法務省のホームページには、「選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)」と書かれていますので、正式には選択的夫婦別氏制度なのでしょうけれども、私はこ…

評価事例 株価の評価にあたって不動産鑑定評価を行う場合

相続税評価にあたっても、株価の評価をすることがあるかと思います。 この場合、同族株主かどうか、大会社かどうか、などという判定に基づき、評価方法が定められておりまして、 〇純資産価額方式 〇類似業種比準方式 〇配当還元方式 のいずれを使うのか、判…

評価事例 空き家対策に不動産鑑定評価

以前、担当させていただいた評価事例をご紹介します。 役所のみなさんを悩ませる空き家問題。 草ボーボー、倒壊寸前の空き家は、一義的には所有者さんの問題です。 しかし、苦情は役所に寄せられます。 ご対応にあたっておられる職員の方は、本当にお気の毒…

地主さんの建てる賃貸マンションについて

不動産投資と言えば、まず思いつくのは賃貸マンションでしょうか。 賃貸アパートでもよいのですけど。 世間では「不動産投資、始めてみませんか」とかいう謳い文句があり、庶民も「不労所得」を夢見て、サラリーマン大家などもずいぶん増えているようですが…